エブエブ 映画鑑賞
エブリシンク・エブリウェアー・オール・アットワンスという映画を観てきました。今回のアカデミー賞を取ったという話題作です。作品賞、監督賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞、脚本賞、編集賞の7部門です。私が実に行ったのはまだ11部門をノミネートしていている時で、映画館では私一人、貸し切り。今は超満員だとか。
この作品の舞台はアメリカ。コインランドリーを経営している中国移民の話。主人公のエブリン、優しいけど頼れない夫のウェイモンド、頑固な父親のゴンゴン、反抗期の娘のジョイの4人家族。エブリンは常に頭がいっぱい。家族の話しかけも聞いているようで聞いていない。夫が離婚の話をしている時に上の空。娘がガールフレンド(レズビアン)の話をしている時も上の空。それは彼女の頭の中には、日常生活にイライラを感じストレスを持っているから。
家族で経営しているコインランドリーの税の申請するため税務署に行く。そのエレベーターの中でマルチバースの異世界に急に宇宙から来たと名乗る夫に連れていかれる。普段の気弱である夫が、想像できないぐらいタフで頼れる男性になっている。夫のカンフーさながらの能力に驚きながら、自分も同じような能力に目覚めていく。カンフー以外にも次々と変わるマルチバースの世界。登場人物は家族4人とその取り巻き。奇抜な多元宇宙を冒険している感じ。そんなマルチバースの世界でも家庭問題が物語の中心。母と娘の確執である。親の思いに逆らう子。親の願望を押し付けすぎで殻にこもる娘。遂にジョイがエブリンに追い込まれジョブトゥパキ変身。宇宙を破壊することになる事態に発展。
バースを超えて共通するのはエブリンを支える夫のウェイモンド。本当に必要な戦い方は「優しさ」を伝えることと教わる。人に優しくすると相手に伝わることという事を認識。今までストレスだと感じていたことが自分にとって大事な存在。自分を変えて相手を理解することで全てが順調にいく。娘がレズビアンであることが許せなかったエブリンであるが、許容範囲を広げ相手を認められるようになる。
今の家族といる現実世界が一番大切でこの広大な宇宙で家族と一緒にいる意味を見つけたいと前向きになる。そして家族で経営するコインランドリーの税の再申請に行く日を迎える。家族4人で行くところで映画終了。心がホット温かくなる(幸せなんだ)と再確認できる作品でした。
(こちらの写真は映画とは別ですが、家族の写真です)